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エポキシ リバーテーブル


エポキシ樹脂を使ったテーブル
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リバーテーブルとは?

 画像のように、2つの木材の間にエポキシ樹脂を流し込み
まるで川が流れている様に見えるテーブルです。

 エポキシ樹脂は接着剤や塗料などにも使われている汎用性の高い物質です。

 2019年時点では、ネットでの種類や流通量も増えました。積層成形専用商品などもあるようです。

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 今回、私が使用したのは「WANT」さんのエポキシ樹脂です。

 20kgで49500円(送料無料)(2019.11月時点)です。

 100g当たり248円くらいでコスパが良く、量を使うことが分かっている方向けです。

 また、私が買った1年後(2019)に製品の改良が図られより透明度が増したそうです。



 テーブル製作に当たっては

・車庫のメインテーブルが欲しい

・3×6尺程度のサイズは欲しい(だが狭い)

・折角なので光らせてみたい

・テーブル作ってみたい

・エポキシ使ってみたい


 という気持ちで始めました。

 ですので、粗悪な部分やデザインの部分にはあまり触れません(笑)


【天板の樹種】

 天板は欅(けやき)の一枚板を使います。

 虫食いやひび割れ、変色で安くなっていたものです。

 2つの材を見つける方が大変なので真っ二つにして後悔しないものを探しました。


 強度もありますが私(素人)でもかろうじて加工できそうです。

 断面(杢)は波模様や虹っぽいグラデーションがあって面白い樹木です。

その他の部分はパイン材で作りました。

エポキシと天板買ったらなかなかの値段になりました。


作業開始
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 エポキシ積層成形に当たって必要なもの
・手袋
・計量器
・バケツ
・型枠
・剥離部材
など

手袋必須!
 樹脂というだけあってベタベタします。なかなか取れませんので手袋必須!
 1材のエポキシをこぼすと、いつまでも固まらないのですごく邪魔です、気をつけてください。

計量器、バケツ
 エポキシ樹脂は2材混合させないと硬化しません。
 また、混合比を間違えてもダメです。
 なので、バケツと計量器でキッチリはかりましょう。(綺麗に使い切る為にも)

型枠、剥離部材
 2材混合後のエポキシはアラビックヤマト(のり)のような質感になります。
 なので、型などが無いとどんどん伸びてしまいます。
 また、隙間もしっかり埋めないと漏れてきます。

 ついでに硬化時間が長いので漏れ出すとかなりロスします。(コレ厄介)





【造形に関する実験】
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ラップも簡単にはがれました。

(アクリルは価格が高いし、大きな面積になると割れて大変かも)

なのでラップを敷いて上に重りを置いてみます。

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実験成功。
形を作ることができました。
写真はその後に青着色エポキシを入れてます。


注意点
ラップとエポキシの間に気泡が入ってしまいます。
表現として有りかなと思ったんですが、
ラップ面に沿った不自然な気泡なのであまりオススメしません。


ラップを短くして、根気よく空気を追い出せば綺麗にできると思います。


気泡ついでに補足します。

エポキシに接する木の部分はあらかじめ薄くエポキシを塗ることをオススメします。

理由は木材から気泡が出る為で、この処理をすると目止めされ、綺麗に仕上がります。

【立体模様演出(ラメ)】

続いてはラメを入れて立体感の演出(失敗)
今回のラメはレジン着色用の液体を使用しました。
海外では粉末(パールパウダ―ピグメント)を使用していることが多いようです。
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混合直後や模様付け直後は綺麗だったんですが
硬化時間の間に沈殿してしまい、模様が消えてしまいました。


パール粉末だと出来たんでしょうか……
温度管理?撹拌タイミング? まだ謎の多い部分です。


【型枠外し】

 硬化後の剥離も大仕事。
接着剤にも使われるくらい(むしろ成形が邪道)なので
材料を間違えると型枠材の表面ごと接着してしまいます。

 コレを綺麗にはがすのは無理なので【剥離部材】が必要になります。


 私は失敗した側です……

が!その後アドバイス頂いたのは型枠の内側にoppテープやoppフィルムを貼ると綺麗に剥がせるそうです。

 型枠は剥がす際に曲げたり、くさびを打ち込むので使い捨てできる安いものがオススメです。

 説得力のある私の失敗動画のせておきます(笑)(パネコート使用で大失敗)




【型枠外し後の研磨】

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盛大に失敗した後の研磨作業風景です。

非常に細かい粉塵が出るので防塵マスク必須です。


パワフルでコンパクトなランダムサンダーがあれば気持ちの上でも良かったと思います。

ディスクグラインダーは強すぎますし、オービタルサンダーは余計な部分を削りがちです。


【裏技と言うか止め時について】

 最小の手間で仕上げる場合、画像くらいの#240掛けで平らにして、エポキシを薄く塗ります。

そうすると、傷が埋まって鏡面が復活しますよ。


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完成品を左右するのは【型枠】だと痛感しました。

テーブルの側面に漏れなければ無垢かウレタンニスにしたかったのですが、残念ながら 木をつけることになっています。


LEDテープライト取付け

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リバー部分の内側に光源を向けたかったので木材とエポキシの境界部分を掘ってLEDテープライトを貼付けいています。

最終仕上げと注意点

仕上げには耐候性紫外線防止ウレタンニスを塗布しています。
表面のベタつきはありませんでしたが机としての耐摩耗性に不安がありました。
エポキシ樹脂は温度が上がると軟化する特性がありますので、ガスコンロの脚などの痕がつきますのでご注意ください。
また、エポキシ樹脂は紫外線を受けると黄変(黄色くなる)という特徴もあります。

結果として、耐摩耗性は付与できましたが黄変に関しては防止できなかったようです。

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このリバーテーブルも日光の当たらない車庫内で6ヶ月経過した辺りから変色が始まりました。
変色は木との境界部分から川の中心に向けてぼやけたように広がっています。

蛍光灯などから紫外線を吸収したのかもしれません。
黄変のムラについては照明使用時(人がいる時)鍋や皿が載っていたことなどが原因として考えられます。



総括

今回は初めてということもありますが、

欲張りすぎましたorz

要素が多すぎて単純な実験に寄ってしまいました。


とは言え、次があればパウダーピグメントも試してみたい……


何ともやりきれなかったエポキシリバーテーブルとなってしまいました。

使用上は問題ないんですけどねorz
   



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